判断能力がなくなった
遺言書を書くには、
1)満15歳以上であること
の他に、
2)遺言する能力を有すること
が条件として求められます。
つまり、判断能力を欠いている場合、その遺言書は認められないということです。
(ただし、判断能力を欠いていても、一時的に判断能力が回復したと、医師2名以上が立ち会って認めた場合のみ、例外的に遺言書を作成することが出来ます)
ということは、成年後見が開始した後は、遺言書を書くことが容易ではないということになります。
つまり、判断能力がなくなるかもしれない、という前提で、事前に遺言書を書いておかなければならないのです。
任意後見と遺言を併用する
判断能力がなくなる前に、遺言を書いておくのは、当然のこととして、さらにしっかりトラブルを予防するのであれば、任意後見と併用する方法が考えられます。
遺言書は、そもそも書き換えることが可能であり、他人に書き直すことを唆されて、実際に書き直すことが少なからず発生します。
その時に認知症が発生した、しないということで、トラブルにならないとも限りません。
任意後見や任意代理契約を併用すれば、遺言書も含めて、財産を保全する役割を専門家が担うわけですから、判断能力に不安がある際、頼れる存在がバックに付いていることになります。
例えば
1.財産の管理・保存・処分等に関する事項
2.金融機関との取引に関する事項
3.定期的な収入の受領及び費用の支払に関する事項
4.生活に必要な送金及び物品の購入等に関する事項
5.相続に関する事項
6.保険に関する事項
7.証書等の保管及び各種手続きに関する事項
8.介護契約その他の福祉サービス利用契約等に関する事項
9.住居に関する事項
10.医療に関する事項
なども、契約の形にすることが可能なのです。
遺言書の安全な保管、運用のためにも、任意後見・任意代理契約との併用をお薦めします。